「発達障害」と言われた訳ではないけれど

相談者様あるいは学校の現場などで、皆様の困り感を聴かせて頂いていると、もしかして特性がありバランスが悪いのかな…、そう考える時があります。

子どもの頃は特に指摘された訳でもないし、病院へ行ったこともない、診断された訳でもないけれど、なぜかうまくいかずその都度心が傷ついてきた。そのように生きづらさを感じうつ病っぼくなられていたり、人と接するのが怖いと仰る方がいらっしゃいます。

そこで、思春期以降の発達障害(ADHDや自閉症スペクトラム障害など)を持つ方々の困難に直面された具体的な困りごと及び克服方法を簡単に書かせていただきます。

1. 時間管理の難しさ

困りごと: 宿題をこなせない、やろうと思っているのに試験勉強が出来ない。プロジェクトの締め切りや日常のスケジュールを守ることが難しい。

克服法:

①タイムマネジメントツールの活用: カレンダーアプリを使ったリマインダー設定や、To-Doリストを作成する。

②具体的な時間枠を設定: 例えば、30分ごとに休憩を取るなど、作業時間を細かく分けるのが効果的です。

2. 社交場面でのコミュニケーションの困難

困りごと: 何を話していいのか分からない。話し方や応対が苦手で誤解を招くことがある。

克服法:

①ロールプレイ: 友人や家族と共に、さまざまなシチュエーションでの会話を練習する。

②ソーシャルスキルトレーニング: 専門家によるトレーニングやワークショップに参加して社交力を高める。当ぴゅあカウンセリングルームの得意分野の一つです。

3. 感覚過敏

困りごと: クラスの仲間の声がうるさく感じる。街の騒音や人混み、強い光に敏感で不快感を感じる。

克服法:

①静かな環境を選ぶ: 騒音の少ない場所で過ごすことを優先する

②イヤフォンやサングラスの使用: 必要に応じて、感覚過敏に対応するグッズを使う。

4. ストレス管理

困りごと: 一つのことが気になりはじめると、ズッとそのことにこだわってしまい、ストレスや不安が強くなり日常生活に支障をきたす。

克服法:

①マインドフルネスや瞑想: 自分なりのリラックス法を学び、日常的に取り入れる。

②趣味を見つける: 自分をリフレッシュできる活動を行うことで、ストレスを軽減する。

(ただし、趣味や喜び事自体が見つからない方もいらっしゃいます。そのような方はカウンセリングが有効です)

5. 職場での適応

困りごと: 職場のルールやコミュニケーションスタイルに馴染みにくい。孤立しやすい。

克服法:

①職場での理解を深める: 同僚や上司に自分の特性を簡単に説明し、理解を求める。

②職場の環境を改善するための提案: 働きやすい環境を作るために、必要な設備の導入を提案する。(これは言いにくいものですが、ミスが多い場合には周囲に助けを求めることも必要です)

これらの困りごとや克服方法は一例ですが、人それぞれの状況や環境によって適切な対策は異なります。専門家のサポートを受けることも重要です。

ぴゅあカウンセリングルームでは、このような方の為に、診断名をつけるための検査ではなく、苦手なものやつまづきやすいものを知るための検査をおこないます。そしてどうしたら良いか、具体的な療法やアドバイスをおこなっております。安心してご相談ください。