<かぐや姫・コンプレックス>

恋愛はするけれども、理想の夫像ばかりを追い求め、結婚しない女性のことを言います。女性に多い症群ですが男性にもみられます。自分がうまくいかない理由を他者に求めます。

 アスペルガー症候群のほぼ7割が男性。そのためカサンドラ症候群に陥るのは、ほぼ女性といわれます。アスペルガー症候群は、他人との距離感がつかめず、相手の気持ちをくみ取ることができず思ったことをそのまま口にしてしまうなど、コミュニケーションをとることが苦手なのが特徴です。行動が明らかにおかしいというわけではなく、何となく空気が読めない、予定変更が苦手、こだわりが強いなど、程度の差はあれ、どんな人にも当てはまる性格の一部ともいえます。 そのため、一緒に暮らしていくなかで、さまざまな支障が生じてしまいます。
 アスペルガー症候群は、知的能力に問題はなく得意分野で活躍している人も大勢います。職場では「少し変わった人」と思われているかもしれません。しかし、社会生活は成立しているので、家族間でさまざまなトラブルが生じていても、あまり表面化することはないようです。
 妻が周囲の人に悩みを話しても、「男の人にはよくあること」と理解されないことが多いようです。 結婚生活を続ける上で、相手の行動の背景にある感情が理解できないために、心理的に深い関係を築けないことは苦痛です。「自分に問題があるから、夫があのような態度をとるに違いない」といって自分を責めてしまうことも。本人は悪気がないので、相手の気持ちを考えないで行動したり、何か不都合があっても反省せず、常に妻側に問題があるかのような言動をします。こうして、さらに追い込まれてしまうのです。
 夫婦関係を上手く築けない、コミュニケーションに疲れを感じる…もしかしたらパートナーがアスペルガー症候群の可能性があります。本人が苦痛を感じていない限り受診させることは困難ですが、まずはアスペルガー症候群の特徴を知り、理解することが大切です。トラブルの原因が障害の特性だと知っておくだけでも、気持ちが楽になる場合もあるでしょう。また、言動をよく観察しつつ、コミュニケーションが上手いく方法を探り出すことも必要となります。一方、最近ではアスペルガー症候群の存在が少しずつ理解されてきているので、職場でそれに気づいて上司が受診を勧めることもあります。
 とはいえ、発達障害があるからといって、何もかもを理解し受け入れなければならないわけではありません。結婚生活はお互いの歩み寄りによって維持していくもの。つらいときは我慢しすぎず、自分を労わる時間をつくりましょう。また、同じ立場の人と悩みを共有するのもよいでしょう。精神科医や心理士のカウンセリングを受けることも大切です。

<空の巣症候群>(からのす症候群)

空の巣症候群とは、40代後半から50代の女性に多く見られるうつ状態のことを言います。
今まで一生懸命おこなってきた子育てが、子どもの成長で終了したことををきっかけに、自分の存在が空虚なものに感じ、やる気がなくなる、落ち込むなどの症状に陥ります。生きがいだった子供が進学や就職をして一人暮らしをしたり、結婚をして独立していったことなどです。

40代後半から50代の女性は更年期ですから、心身ともにバランスを崩しやすい時です。 また、夫が多忙な仕事や単身赴任で家にいなかったり、それまでの子育てや職場での人間関係でストレスがたまっていたりするこのような時に、子育てという母親としての役割を終え安堵感と同時に、何かしら亡くした孤独感、生きがいを失ったような虚無感を感じ、新たな生きがいを見出すことができず、うつ状態になるものを空の巣症候群といいます。

<心の症状>
不安感、うつのような状態、自信喪失、虚無感、他

<空の巣症候群になりやすい人>
子育てが生きがいで、良妻賢母型の専業主婦。
夫との関係よりも子ども優先、そのため夫は子育ては「お前に任せている」になる。v 人との付き合い、近所づきあいなどがあまり得意ではない。
外に出るよりも家にいる方が好き、一日中家で家事をやっていることが多い。
趣味がない、子育て以外の興味や楽しみが少ない。

<空の巣症候群の対策>
・本人ができる対策
まず他の生きがいや趣味を見つける。少しでも興味のあることに目を向けてみる。
友達とランチなど楽しむ。興味のあるものの勉強会やサークルなどに参加してみる。
新しい資格取得などチャレンジしてみる。

<ご主人ができる対策>
奥さんの存在の大切さ、「私には必要な存在だ」など重要感を伝えてあげる。
空の巣症候群では「もう私は必要ない」とむなしさ(虚無感)を感じています。必要とされていることを伝えるのは、空の巣症候群のとても大きな対策です。 一緒に出かける。共に楽しめるものを見つける。
(たまには外食やお茶に誘う、趣味やイベントに誘うなど、今までとは違うものに目を向けるきっかけを与えることは、空の巣症候群の改善に大きく役立ちます。)

<その他>
空の巣症候群の人は、自分の存在価値を見失っていますから、「人の役に立っている」、「自分が必要とされている」、「頼りにされている」と実感できることが大切です。自分の存在価値を見つけられると大きく改善するでしょう。
それでも空の巣症候群が改善に向かわないようでしたら、心療内科の先生にカウンセリングを受けるのもよいと思います。じっくりと話して自分を見つめなおすのも空の巣症候群の改善に効果的です。

<月経前症候群>

PMSと言われ、月経前になると、頭痛・不安・イライラ・乳房が痛む・腹が張る・便秘・むくみ・のぼせ・神経質になる・だるい・抑うつ、などの、精神的あるいは身体的症状が出ることを言います。

 原因は不明ですが、ホルモンの影響を受ける器官の感受性が原因とするものや、セロトニンなど神経伝達物資の異常分泌が影響しているとするものなどがあり、約4割の女性が悩んでいます。そのうちの約10%から20%が生活に支障が出るほど重症な人もいます。中学生や高校生の女子でも、月経の何日か前になる特に調子を崩し、登校できない人もいます。
 治療には薬物療法と非薬物治療があります。非薬物療法としては、Drのもと症状をよく調査し成り立ちをよく理解し、規則正しい食事、適度な運動、趣味やリラクゼーションなど気を付けることにより生活習慣を改善します。

<主人在宅ストレス症候群>

今まで仕事一筋、会社に行っていた夫が定年退職してから、あるいは土日などに一日中家に居て、妻を束縛することにより、妻の精神的身体的に調子が悪くなり病気になってしまうことです。

 「亭主元気で留守がいい」などとの言葉がはやりましたが、そのような主婦の気持ちを象徴するように主婦が表す症候群です。主人在宅ストレス症候群は、医学博士・黒川順夫氏が命名した症例です。
 夫が一日中在宅するようになったことや、家に居ることで、妻が精神的または身体的に不調になる病気の一種。胃潰瘍、高血圧などの身体の症状のみならず、過敏性腸症候群や過換気症候群などの心身症、うつ状態やパニック障害など心理的色彩の濃いものまで様々な症状を示します。
 以前は、夫の定年後に妻が発症するケースが多かったのですが、最近は結婚間もない20代・30代の女性の間でも増えています。投薬やカウンセリング及び夫婦関係の調整などが大切です。
 一生懸命働いて帰ってこられるご主人様としたら、何とも厳しい現実かもしれませんが、妻にストレスを与えるような行動をしていないか?など、夫婦の関係を改めて見直す必要があるかもしれません。

<白雪姫・コンプレックス>

子供の頃、母親によって虐待をされていた女性が、母親になった時に今度は自分の娘を虐待してしまうという状態を指します。逆に自分の娘を愛せない状態を「白雪姫の母コンプレックス」と呼びます。

 娘の美しさを妬んだ母親によって殺されそうになってしまう、グリム童話の「白雪姫物語」から命名された症候を言います。
 グリム童話の「白雪姫物語」は、物語では継母が殺そうとする物語として知られていますが、実は初版のグリム童話では、加害者は実母となっています。日本でも実の親が子どもを虐待し死なせてしまう報道、頻繁にあります。佐藤紀子は「かつての被害児こそ加害者に最もなりやすく、かつ数世代にもわたる無力感と攻撃者同一化の系譜」と日本の虐待の問題に警鐘を鳴らしています。
 私は、被虐待児だった母親自身の傷ついた心を癒す作業、カウンセリングが必要だと、強く思っています。ご自身が白雪姫・コンプレックスなのでは?そう思わる方はぜひご相談ください。

<シンデレラ・コンプレックス>

男性に高い理想を求め続け、いつか素敵な王子様が自分を迎えに来て、安全で安心できる所に連れて行ってくれると信じ、強く待ち望み続ける女性のことを言います。

 惨めな境遇にあったシンデレラが素敵な王子様の出現によって幸せになったように、他者によって救われたい・守られていたいという女性の中にある潜在意識にある「依存的願望」の心理状態を言います。
 このような無意識の依存欲求は、裕福な家庭で育てられた女性や、高学歴・有能で仕事が出来る女性に多いと言われる。優秀で社会的に自立している反面、他人に依存したいという潜在的な欲求が強いと言われています。
 『名付け親のコレット・ダウリングによれば、女性の自立を阻んでいる一つに、女性達自身の内にあるこのような幻想に取りつかれた心理であると言われる。』(辻祥子) *かぐや姫・コンプレックスと同じものと考えられています。

<スーパーウーマン・シンドローム>

スーパーウーマン・シンドロームは、キャリアウーマンに多いストレス症候群です。仕事だけでなく、妻として母として完璧であろうと頑張りながらも、自分の目指すレベルでの両立ができないストレスから、心や体に不調が現れた疲弊状態です。精神科の薬物治療が必要です。またカウンセリングを受け、ご自分の認知の仕方や、キャパオーバーになっている可能性を話し合うことも大切です。

 仕事でもバリバリと頑張り、仕事を終えると、食事の準備、洗濯、アイロンがけ、子供の世話、明日のお弁当の準備と、主婦の仕事も完璧にこなそうとする女性に多く、特に30代の女性に多くみられる傾向があります。職業人・妻・母・隣人などすべての役割を完璧にこなしてこそ一人前という、強迫観念にさいなまれることから起こすストレス症状です。
 小さい頃から優等生で、責任感が強く頑張り屋、理想も高く完璧主義、周囲の期待に応えようという気持ちが強い、与えられる仕事のレベルも高くプレッシャーも強い、女性が陥りやすい。
 心理的な症状として、やる気がない、イライラしがち、不安、不満、うつ状態を表すことが多いです。 身体症状では、頭痛・動悸・息切れ・めまい・食べ過ぎ・食欲不振・過敏性大腸炎・生理不順・肩こり・虚脱感など心身の症状を伴います。

<身だしなみ症候群>

朝、身だしなみが整えられないほどの無気力、女性の軽度のうつ病の状態を言います。
最近では主婦の方が働くのは当たり前になり、仕事に出る主婦も増加しています。そのような中、家庭を切り盛りしながら仕事を持つという主婦は、家庭でのストレスに、職場での人間関係や仕事によるストレスが加わることで、うつ状態に陥ってしまう主婦も少なくありません。毎日一生懸命働き、まじめで上司の評価も高い女性に多くみられます。

 仕事に出ることで家族に迷惑をかけまいと、朝早く起床して今まで通りに家族の朝食や弁当をつくっていた主婦も、仕事をこなしていくという持続的なストレスかかり、だんだん家事全般に手抜きが多くなり、何をするのもおっくうで、朝もパジャマのままで台所に立ち仕事に行くにも身だしなみに手を抜く・・・そのうち仕事も休みがちになり、夫が仕事に出た後、また寝床に入って寝てしまう。
 このような状態を「身だしなみ症候群」と呼び、軽症うつ病のあらわれ方の一つです。毎日が憂鬱で、何もする気が起こらないのが特徴ですが、特に午前中は調子が悪く、朝から化粧や身だしなみに気をつけたり、おしゃれをする気にもならず、何事にもやる気が起こりません。パジャマ姿やノーメークでも平気になってしまうのです。

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