親から愛されなかった…  子どもを愛せなかった…

親は子どもを愛するのは当たり前と思いがちですが、離婚や不仲、あるいは貧困や育てられない事情など場合によってはそうでないこともあります。親から愛されなかったとしても、決して自分のせいではありませんが、成人後の心理的な成長や人間関係に様々な影響を及ぼすことがあります。

そうした人が持ちがちな特徴や、どのように対処できるかについて説明します。

【特徴】

・自己肯定感の低さ: 愛情を受けなかったことで、自分に対する肯定的な感情が希薄になり、自分に自信を持てないことがあります。

・人間関係の課題: 親からの愛情が不足していると、他人と親密な関係を築くのが難しいことがあります。信頼を寄せるのが怖かったり、過度に依存したりし、それがうまくいかないと攻撃的になることがあります。

・感情表現の難しさ: 愛情を示すことができなかった家庭で育った場合、感情をどう表現したら良いのか分からず適切に表現するのが難しい場合があります。

・回避的な行動: 人や状況から逃げる傾向があり、感情的なつながりを持つことを避けることがあります。

・過去のトラウマ: 未解決の感情的な問題を抱えたままのことも多く、これがストレスや不安の原因になることもあります。

【どうしたらいいか】

・自己理解と自己受容: 自分の過去の経験を認識し、その影響を理解することが大切です。自己受容を促進するために、頭に浮かんできたことをノートにかきだしたり、瞑想が役立つことがあります。

・心理カウンセリング: 心理専門家に自分の悲しみや怒りを吐き出し、気持ちに寄り添ってもらうことで、過去のトラウマを少しずつですが和らげ感情を整理することが可能です。

・人間関係の構築: 信頼できる友人や仲間との関係を築くことで、愛情やサポートを感じる経験を増やすことで、自身も癒されます。

・感情表現の練習: 音楽、絵を書く、文章に表すなど、感情を表現する方法を見つけることで、自分の気持ちを外に出す助けになります。

・自己啓発書やリソースの利用: 自己成長についての書籍やワークショップなどを通じて、他の視点や経験を学ぶことで、新しい気づきを得られることがあります。※リソースとは、仲間やお金、スキル、知識など自分が持っていて利用できる資源をいいます。

愛されなかった経験は非常に苦痛ですが、それを乗り越え成長することは可能です。大切なのは、自分に優しく、必要なサポートを求めることです。愛されなかった自分の悲しみや寂しさを癒す作業をしてください。癒されることにより自分を受け入れることが出来ます。そして、やがては許せないかもしれませんが、親を少し理解することが出来るようになります。

もしかして、親は親なりに大変辛い環境や諸事情があったかもしれない。生きるのに必死で子どもに愛を注ぐことが出来なかったのかもしれない。

そして、本当は後悔と懺悔の気持ちに苛まれ、自分を責めているかもしれない。どれほど詫びて詫びて謝りつくしても、子どもの気持ちがおさまらないのは分かっている、子どもにかける愛がまだまだ足りないのは分かっている。だけど子どもから浴びせられるであろう、または浴びせられた言葉が怖くて平静を装っているのかもしれない。それよりも、接することでさらに子どもの心がもっと傷つくかもしれないとの思い…etc

子どもは子どもで、やっとの思いで親に向き合おうと自分の気持ちを吐き出したのに、ただ「ごめんねごめんね」としか言われなかったり、「今さらそんなこと言られも…」とか「自分も大変だった…」と親の言い分を聞かされ、せっかく向き合おうとした気持ちがへし折れてしまう。そして、またお互いに傷つけ合ってしまう…、そんなこともあります。

道のりは長いかもしれません。。

しかし、悲しみや寂しさ、うらみ、怒りからさよならできる自分になれるよう、そして、親は親で子どもを愛おしく思う気持ちを、諦めることなく持ち続け頑張りましょう。ぴゅあカウセリングルームは、このようなご相談も承っております。ぜひご相談ください。