つい陥りやすい思考

私たちは生まれてから、絶えず周りの大人に身の回りのお世話してもらったり、教えてもらったりしながら育っています。そうした中で常に言われ続けてきたことや、しつけられてきた言葉は増大な数でしょう。例えば

・ちゃんしないといけない

・お兄ちゃんだから、我慢しなさい

・早くしなきゃダメ

・いい高校に入りなさい

・仕事は頑張らなきゃいけない

・人には優しくしなさい

・人に好かれる人になりなさい

・100点!すごい、でも次も頑張って!

など数え上げたらキリがないほどの言葉をかけてもらって、育ってきました。その言葉があるからこそ、人に優しくしたり、仕事や役割をしっかりこなせる人になったのだと思います。

しかしこのような言葉は私たちを奮い立たせる言葉と同時に、案外自分を苦しめてしまう「Must 」の言葉となることがあります。

「○○すべき」とか「こうあるべき」は、いつの間にか強い呪縛となります。「○○すべき」は「○○でないとダメな人間」との強い思いになります。

自分を責めるタイプの人は、この思考が自分に対して働きます。「○○すべき」「こうあるべき」と自分に必要以上にプレッシャーをかけ、がんじがらめになり、動けなくなってしまうのです。よくあるのが受験生。頑張らなければいけない!と思えば思うほど、勉強に身が入らないとなってしまう。その結果、さらに自分を責めてしまい自己肯定感がさがった自分になってしまいます。。

ここで一つ、上の例のなかでも「100点!すごいね、次も頑張ろうね!」は、褒め言葉なので決して悪い言葉ではありませんが、ただ褒められ続けることによって「100点をとらなければならない。→100点でないと自分は褒められない。→100点とれない自分はダメな人間なんだ」と言うように、追い込んでゆく思考になる場合がありますので、大人は上手に褒める工夫が必要になります。

また、人によっては「○○しなければならない」思いが他者に向かい、思いどおりにならない相手に対して、「なんであの人○○しないの!」と相手に対して腹を立てたり、批判的になりやすくなります。こうなると夫婦関係や会社内でのコミュニケーションがうまく築けなくなり、それもまた苦しむ自分をつくってしまいますね。

このような考え方はほとんどの人に当てはまりがちですが、物事に対しての思いが強すぎると、融通が利きにくく気持ちのゆとりがありません。

「○○でなければならない」厳しすぎるMustの思考=非合理的な信念「イラショナルブリーフ irrational belief」から

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「こうなりたいなぁ。I want to be like this」「こうなれるといいなぁ。I hope I can become like this」へと、今の自分を認めチョッと頑張る自分へと導く「Want」の思考になることが、生きづらい自分から解放させる秘訣です。

ただ、自分の考えるクセですから、自分一人ではなかなかイラショナルビリーフから抜け出るのは難しいものです。ぴゅあカウセリングルームでは、そんな自分からゆっくり建設的な自分に変わってゆけるお手伝いをします。ジムやエステ、習い事にエネルギーをそそぎ投資するように、自分の健康な心づくりや心の成長にエネルギーをそそげるといいですね。良い心のあり方は、自分の人生を豊かにする一生涯の宝ものです。