<帰宅恐怖症候群>

帰宅恐怖(拒否)症とは、家に居場所がなく、妻の態度や暴言に苦痛を感じて、何となく妻のいる自宅に帰ろうとしない。仕事は終わっているのにわざと残っている、帰りにフードショップや居酒屋などで時間を潰し夜遅くまで帰ろうとしない、または帰ることが出来なくなってしまう症状のことです。うつ状態にまで追い込まれてしまう場合があります。帰宅恐怖(拒否)症の夫を作る、妻の性格に共通した特徴があるようです。

 結婚前は、多少わがままでも多少気が強くても、そこが魅力だったはずなのに・・・。今は夫の顔を見るなりガミガミ文句を言う妻・または夫の為を思っての言葉かもしれないが夫からすると命令調に聞こえる・全て支配されているようで窮屈、など家に帰ってもラクに居ることが出来ない夫は家庭に活力源を見いだせず、帰るのを拒むようになります。
 また家庭は妻と子どもで成り立っているため、自分の存在価値も見出せません。そのように居場所が見つからないことから、帰りたくない気分になります。 帰宅恐怖症になりやすい夫の性格としては、気が弱く大人しい、生真面目、争いごとが嫌い、自分さえ我慢すれば…と思いあまり自己主張しない男性です。
 反対に、帰宅恐怖症の夫を作る妻の性格は、 完璧主義、我が強い、相手を思うように動かしたい、感情の起伏が激しい、負けず嫌い、夫よりも収入面でも自立している。このような妻は注意してください。
 一度夫婦の関係を互いに見直し、良好なコミュニケーションの積み重ねを大切にすることが回復への道となります。また夫は何か趣味を見つけてストレス発散できると良いでしょう。

<サザエさん症候群>

サザエさん症候群とは、休日の終わり頃から月曜日からの仕事の始まりを実感して憂鬱になるものです。日曜日の夕方放映される「サザエさん」が終わる頃から月曜日の朝になると、憂鬱・虚しさなどの気分に襲われ、会社に行けなくなってしまう症候の人をいます。頭痛・めまい・吐き気などの症状が伴うこともあります。早めに専門家受診やカウンセリングを受けましょう。

 毎週日曜日18:30~19:00にフジテレビ系列のテレビ局で放送されている『サザエさん』のアニメを見た後、急に、憂鬱でしんどい気分になったり、億劫な気分になり「あ~ぁ、明日からまた仕事かぁ」などと思い、仕事や学校へ行かねばならない現実に直面して、体調不良や倦怠感を訴える症状の俗称を言います。休日の終わりを自覚する最も多いパターンが、日本での放送時間帯であることから、この名称がつけられたとされます。
 主に学生や会社員など、月曜日から学校や勤務が始まる人に起こりうる症状です。またコンピュータープログラマーなど人との接触が少ない職種で、友達や恋人が居ない一人暮らしの女性に多いとも言われています。ごく軽度のうつ病の一種とする説もあります。
 『サザエさん』以外の、日曜の終わりを連想させる他のものでも、同様の症状が起こるようです。サザエさんを見なくても、孤独な休日には、このような精神状態に陥ることがあります。
 世界的に、休日明けの物憂い(ものうい)月曜日として「ブルー マンデー」は、誰しも経験し広く認識され、かつ言われています。

<サラリーマン・アパシー・シンドローム>

職場の仕事や人間関係に対して無気力・無関心になる状態。職場以外の人間関係は良好で、自分の役割もきちんと果たせます。職場で見られる青年期に多いアパシー・シンドロームの一種です。

 わが国では、アパシーは選択的退却神経症とか関わりの鍵概念として、無関心・無感動・無気力を顕在化する多様な病態と言われ、大学生を中心に増加しています。 本業である仕事や勉強に対して無気力・または無感動・無関心になります。しかし「仕事に対してはやる気がないが、趣味には精を出す」という選択的に無気力感を表すのもアパシー・シンドロームの一種です。
 このように何となくやる気が出ない症状は、強いストレスから心を守るための防衛反応の逃避行動だとも言われています。本人が無気力症候群・アパシー症候群の症状に気づきにくく、また積極的に治療を受けようとしない為、克服が難しくなるケースがあるという特徴があります。しかし精神科の薬物治療やカウンセリングは効果的です。迷わずご相談ください。

<アパシー・シンドロームの特徴> 
・感情の起伏が小さくなっている    ・意欲や行動力が極端になくなる
・物事をする際に情熱を注げなくなる  ・周りのものへの関心がなくなる
・何をやっても楽しくない       ・何事にも無関心になる

<原因と考えられるもの>
1,人格形成が未熟  2,理想と現実のギャップを受け入れられない  3,主体性がなく自分の意志や意見を言えない  4,他者との競争を過剰に意識する  5,真面目で完璧主義  6,若い男性

  • 早期発見チェック項目
  • □ 本業(学業や仕事)に対して無気力である
  • □ 趣味に対しても無気力状態である
  • □ 精神状態が不安定(落ち込む、不眠、食欲低下)
  • □ 無気力が続いていることに焦っている
  • □ 完璧主義者、もしくは勝ち負けを気にする性格
  • □ 10代後半から20代前半の男性
  • 「はい」が2つ以下の人は心配ないでしょう。2~4個のひとは疑いあり。 
  •   全てに当てはまる人は、無気力症候群の可能性が高いので、専門医に受診し治療する。またカウンセリングを受けるなど早期に対処しましょう。

<サンドイッチ症候群>

仕事をする人が、上司と部下に挟まれて身動きできない立場をサンドイッチに例え、中間管理職特有のうつ状態をサンドイッチ症候群と言います。ストレスによって自律神経のバランスが不安定になり、慢性疲労状態 抑うつ状態 疲労感 頭痛 高血圧 動悸 めまい 不眠 消化器官系の不調など、様々な症状が起こります。
別名「管理職症候群、マネージャー・シンドローム」などとも呼ぶ。

 管理職者が多い年代である中年期世代に、多く発病する傾向があります。上司と部下の板挟み、リストラのプレッシャーといったストレスに加え、自分自身のノルマ、加齢による気力・体力の衰え、増加する仕事量など、様々なストレスが重なり身体症状として現れます。
 仕事上のストレスだけでなく、中年期の多くの人は、子供が思春期を迎えている、子どもの大学の教育費、親の介護、夫婦関係の悩みなど、家庭でのストレスも悩みの種になりがちです。重なるストレスが頑張る中間管理職の方を追いつめてしまいます。
 なりやすい人は、生真面目で誠実、自分で抱え込む、頼まれたことを断れない、周囲に気を使う、部下の面倒見が良いなどの特徴があります。
 精神科受診で薬物治療するのが良いと思われますが、カウンセリングを受ける・一人で抱え込まないで信頼できる人に相談する・気分転換をするなど生活のなかでもストレス過多にならないようにするのが良いでしょう。

<仕事依存症候群>

毎日夜遅くまで残業することが当たり前になっていませんか、休みの日にはしっかり休息をとっていますか、家族との語らいはありますか、いつの間にか仕事のために生きているようになっていませんか?
 仕事依存とは、仕事のみが生きがいで、毎日遅くまで残業し、休日にも仕事のことを考えているような状態になっている人のことを言います。ただし生産性のある依存症なので、単に「仕事熱心な人」と認知され、日本ではそれがかえって評価されている場合があります。本人が気づいていない場合もあります。別名 ワーカーホリック

 日本人は昔から、世界一働き者と言われるほどよく働きました。特に男性の多くは、会社に「奉仕している」と言われるほど働いているのではないでしょうか。仕事に専念し、会社に認められることに意義を見つけ、家庭よりも仕事が美徳、と思っている人もいます。そのうちに家庭よりも会社の方が居心地良くなり、更に残業に拍車がかかってしまうのです。
 そして、土日でも仕事のことが頭から離れず、つい出社して業務をおこない、体調が優れない状態でも無理して頑張ってしまいます。自分では「自分は仕事を好きでやってる」と勘違いし、気付かない場合があります。年齢的、体力的にもオーバーワークになっていることに気付かず、疲労困憊してしまうまで仕事に打ち込みます。疲憊してうつ病になってしまうこともあります。そうなる前に早めにカウンセリングにお越しください。

<出社拒否症候群>

何となく会社に行きたくない。気力がわ湧かない。会社に行こうと思うが吐き気がしたりお腹が痛くなったりする。仕事のことを考えただけで動悸がしてくる、汗が出てくるなどの症状が出ます。このような症状は30代~50代前半の男性に増えています。「出勤拒否症」「出社恐怖症」「出社困難症」「頻回欠勤」などともよばれています。

 会社に行きたくないという出社拒否の理由はさまざまですが、症状としては次のようなものがあげられます。
・心理的な症状;目は覚めているのに布団から出るのが億劫、時間がないのに支度が出来ない、気分が沈んでやる気が出ない。
・身体的な症状:仕事がある日は腹痛や頭痛、めまい、下痢に襲われる、通勤途中に吐き気や動機を感じる、などの症状が現れる人が多いようです。
出社拒否症は、本人の性格も影響しているようで、几帳面で真面目・完璧主義・内気で、コミュニケーションが苦手・些細な事にこだわる人、などが多いようです。「行かなければ」そう思う気持ちがさらに自分を追い込むことになる場合もあります。
 このような状態が何日か続くようでしたら、早めに専門医に受診してください。薬物療法は重要です。また休養やカウンセリングを受けることも大切です。我慢して中途半端に出社するより、1週間ほど休んでリラックスするのも良いようです。このような人には、周囲の人はあまり焦らせるような励ましの言葉はかけないようにしましょう。見守るスタンスで関わってあげてください。

<飛行機雲症候群>

それまで一生懸命生きてきた人間が、ある日ふと人生を振り返り、何の為に生きているかわからなくなる、「生き甲斐」を見失う心の病気です。目標を喪失している自分に気がついてしまうと言う訳です。未婚のキャリアウーマンに多いようです。

 がむしゃらに頑張ってきた人間が、なぜ自分は頑張っているのか…?自問自答してしまい、答えが見つけられずに悩んでストレスを抱える症状を言います。
 一生懸命働き続けたけれど、夫や子どもがいない自分が何のために働くのか‥見失い、やがては消えていく飛行機雲を何となくぼうっと眺めている時のような、無力感、脱力感に突然おそわれます。結婚せずがむしゃらに頑張って仕事をしてきた女性に多く、昇進や業績が認められた時などをきっかけに発症します。これまでの自分の人生を振り返った時に、むなしさ以外には何も残っていないという感覚にとらわれ、気力を失ってしまうのです。
 このような状態になると、自分の感情をコントロールできなくなり、イライラした気分で眠れなくなります。常に不安感がつきまとい言動も不安定になります。お気兼ねなくカウンセリングにお越しください。

ぴゅあカウンセリングルーム0778-53-2610受付時間 8:00-21:00